現金主義と発生主義、複式簿記は費用です。一方、収入は「実現主義」を採っています。実現主義は収益を確定する時点←この時点で実際に収益を得(現金もしくは売掛など)、実現した時点にする手法です。
収入について、まず企業会計原則から理解しましょう。
ただし、未実現収益は、原則として、当期の損益計算に計上してはならない。
売上高は、実現主義の原則に従い、商品等の販売又は役務の給付によって実現したものに限る。ただし、長期の未完成請負工事等については、合理的に収益を見積もり、これを当期の損益計算に計上することができる。(注6) (注7)
以上から日本の会計は、収益は実現したものに限ると言う、「実現主義」の考えである事が分かります。
簡単に言うと我々フリーランスから見れば、収入が得られる取引が発生する(①で言えば「未実現収益」)時点でなく、仕事が完了し、出来上がった商品を取引先に引き渡したor 納品した(②で言えば「商品等の販売又は役務の給付によって実現した」)後、請求書を送るプロセスになります。
例を上げると、②の時点で引き渡した事で売上があり、1ヶ月後の回収が確定したので、「売掛金」勘定を使います。
発生日 | 借方科目 | 貸方科目 | ||
---|---|---|---|---|
2019/1/31 | 売掛金 | 335,196 | 売上高 | 335,196 |
そして、実際に取引先から口座に入金があった日(ここでは2/28とします)に先月の売掛金と相殺する感じの帳簿になります。
発生日 | 借方科目 | 貸方科目 | ||
---|---|---|---|---|
2019/2/28 | 口座 | 335,196 | 売掛金 | 335,196 |
同じフリーランスでも委託契約などでサービス(労働)を提供し、1ヶ月毎に請求する場合もありますね。この場合は労働した月の最後の日に仕事が終わって初めて「実現した」と言えます。1ヶ月期間の労働時間を計算して請求するのか、金額固定なのか、取引先との契約によって様々ですが。
(※)freeeでは請求書を作成した後、上の仕訳が出来るので、引き渡した後、すぐ請求書を作成しましょう!